| 社側 | | 今年3月19日に89歳で亡くなった桂米朝さんの追悼番組。落語家初の文化勲章受章者で人間国宝の米朝さんの功績をご紹介すると
ともに桂ざこばさん、桂米團治さんや笑福亭仁鶴さんのコメント、在りし日の米朝さんの落語解説、インタビューを交えて放送した。
落語の解説は自身で復活させた演目、「骨つり」。インタビュー内容は主にお囃子の現状や高座の時間などについて語っている。
追悼落語は、前座で演じられることも多い「動物園」と米朝さん自作として有名な「一文笛」。米朝さん逝去から1週間後の
3月26日(木)22時30分~23時30分に放送を行った。
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| 委員 | | 今回の番組は、まるで米朝さんの落語のように平明で、端正で、おおげさにはならず、とても聴きやすい番組と感じた。
また、笑福亭仁鶴さんの思い出話にあった「上方の匂いをあまり濃くすると全国的には受けない」といった米朝さんの説には
なるほどな、と思った。さらに上方落語の「骨つり」は米朝さんが世に出したと知らなかったので、参考になった。全体的によい番組だったと思う。
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| 委員 | | 米朝さんの言語明瞭、意味明瞭、耳に心地よく響く声が懐かしく感じた。内容がだんだん薄れていった落語を再度発掘して
組み立てていくという難題もこなし、学者肌という評価も納得できる。文化勲章受章時のインタビュー音声を聴き、インタビュアーの
質問の言葉が「何となく失礼かも」と冷や冷やさせられたが、それに対しても淡々と答える米朝師匠の様子に本当にプロフェッショナルを感じた。
滑らかな語り口や明瞭な話しぶり、そしてそのメリハリのある声質のせいか、落語を演じている20分という短い時間に言葉で引き込まれ、
いい番組だった。時々、このような名人芸を聞ける番組があれば良い、と感じた。
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| 委員 | | 桂ざこばさんの記者会見で声を振り絞ったコメントは新聞紙面で読んでいたものの、改めて音声で聴くとやはり胸に迫るものだった。
広く知られる米朝さんとざこばさんの師弟を超えた関係を踏まえると、ざこばさんのコメントで番組をスタートしたことは
予定調和的とはいえ、多くの聴衆の心をつかむ手法として最適だと思う。米朝さんの死去から1週間の間、番組担当者はその構成に
悩んだことだろう。しかしその結果、歴史を「芸」でたどるというオーソドックスな手法を選択し、その意味で「落語百選」の音源は
貴重な宝物だったのではないか。さらに言えば、このコンテンツがあったことで成り立った追悼番組だったのかもしれない。
放送の中で米朝さんは、消滅してしまったネタをどう復活させたか、その手法を詳細に語っている。ざこばさんの言う「さらけだしたすべて」の
一端であり価値ある音源だ。米朝さんの若々しい声、「男色=なんしょく」「ホモ=ホモン」といった正しい日本語の使い方に感動すら覚えた。
締めくくりの、復活させたネタと新作の落語2題はともに掛け値なしに面白かった。惜しむらくは、放送されたほとんどの音源が昭和40年代初頭、
米朝さん46、47歳のころに限られていることだ。これは、落語が人気だった時代の空気を映しているのだろうか。それはそれで面白いことだ。
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| 委員 | | 日本人、特に関西人のそれぞれの心に何か思い出を残しているほど、桂米朝さんは大きな存在だった。番組で放送した落語は1970年代の
ものばかりだが、何か意図があって選んだのか。できれば様々な年代の米朝さんの落語を放送しても良かったと思う。また、桂米朝さんは
著作も多いので「書き手」としての米朝さんもアナウンサーの口から語って欲しかった。本から入る米朝師匠という切り口もあってもよいのでは、と感じた。
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| 社側 | | 番組の目的として「桂米朝」の存在をあまり知らない人にも、この機会に親しみをもってもらえるよう、堅苦しくないネタを選んだ。
また、著作権の処理の都合やネタの内容、また米朝さんが勢いのあった時代であったことから1970年代の落語を選んだ。
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| 委員 | | オーソドックスな形の追悼番組だ。桂米團治さん、桂ざこばさんの記者会見時のコメントからも様々な人から愛された人柄がうかがえる。
テレビでもよく取り上げられたコメントであり、リスナーの心にも響くのではないだろうか。しかし米朝さんと深い繋がりがある、もっと
多くの人のコメントを聞くことができれば良かった。例えば、ラジオ大阪でしかコメントが聞けないような人の貴重なコメント、独自の視点が
欲しかったようにも思う。また、文化勲章受章時のインタビューの中で米朝さんが「骨つり」への思い入れを語っていたのでぜひ、「骨つり」を放送してほしかった。
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| 社側 | | 訃報後のコメントでは、笑福亭仁鶴さんのコメントがラジオ大阪のオリジナルの音声だ。また、「骨つり」はこの追悼特別番組放送後に6週に渡り
放送した特別番組「ありがとう米朝さん落語特選」の中で米朝さん自身の解説を交え、放送している。今回の追悼特別番組では「学究肌」の
米朝さんのイメージを考慮し、「動物園」を選択した。
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| 委員 | | 桂米朝さんとは個人的に親交もあり様々な思い出があるが、それでも番組を聴いて彼について初めて知ることが多くあった。桂米朝さんは
落語家として庶民、武士など様々な階層を演じ、それぞれに本当に多くのエピソードがある。その膨大なエピソードなどを一週間で選別、構成し、
大変よくできた番組だ。落語に関する番組をつくるとき、落語という演芸は自分で調べて芸をつくっていく形が大事であり、演目がつくられていく
過程に物語がある。さらにその演目に演者それぞれの味付け・色つけがついていく。その過程に面白いエピソードが多くあるので、そんな切り口の
演芸番組も放送してほしい。追悼番組として米朝さんを悼む、精魂込めてつくられた番組だ。
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| 委員 | | 番組を聴いて米朝さんが逝去されてから1週間で素材を集め、構成したことに驚いた。番組内の桂ざこばさん、笑福亭仁鶴さんなどのコメントから、
芸をもつ人間である米朝さんの存在のすごさが落語に詳しくない素人にも伝わってきた。文化勲章受賞時の米朝さん自身のコメントはウィットに富み、
作品にかける思いなどに人柄も出ていて米朝さんのことを深く知らない人も聞いていて心地が良い。また、ラジオで落語を聞くと鮮明に情景が思い浮かび、
漫才とは違う魅力が出ていた。ラジオで落語は良いものだな、と感じる非常に良い番組だ。
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| 委員 | | 追悼の言葉ばかりではなく、米朝さんの人柄がよく分かる番組内容だ。落語、米朝さんの人柄の両面を浮かべ、構成されている。落語も2席盛り込み、
米朝さん自身の言葉も上手く拾い、バランスも良い。番組内のインタビューで米朝さんが触れた「骨つり」は彼の著作に書いてはいるが、彼自身の声で
聞くとまた印象も違う。タイトルの「ありがとう」という言葉に込められているように米朝さんが上方演芸に残した膨大な遺産に敬意を表し、残っている証言や
落語の音声を紹介する番組もレギュラー放送してほしい。
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| 社側 | | 貴重なご意見ありがとうございました。
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