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上方落語四天王が復興した上方落語を一般大衆のレベルにまで「おもしろいもの」と認知させた初めての落語家・笑福亭仁鶴。古典落語で爆笑をとる稀有の才能を持ち、「視聴率を確実に5%引き上げる男」として吉本興業をテレビ・ラジオ時代の潮流に乗せ、今日の隆盛を築き上げたパイオニアでもある。どんな時にもサービス精神を忘れず、ハードスケジュールを文句ひとつなくこなした氏も古稀となり、芸能生活45周年を迎えた。番組全体としては、最近の世間で話題のネタを取り上げる「産経抄から」「今週のトピックス」「仁鶴のニュースの素」、仁鶴さんの半生を振り返る「笑福亭大仁鶴への道」、忘れられようとしている「日本人の心」、「日本ならではの文化」などを懐かしい歌と共に掘り起こし、現代の日本人に再認識してもらう「仁鶴、心の旅・歌の旅」などバラエティに富んだコーナー内容で構成している。
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全体を通して、笑福亭仁鶴さんの流れるような口調で、次々と出てくる興味深い話題につい時間を忘れて聴き入ってしまった。(産経新聞朝刊の一面コラム「産経抄」から、仁鶴さんが気になったものを紹介する)『産経抄から』のコーナーでは、もう少し仁鶴さん独自の意見を聴かせてもらいたかった。(世間で話題の出来事から仁鶴さんの気になるものを紹介する)『今週のトピックス』のコーナーでは、(“貸し漫画”が大人気であるというニュースに対して)「日本の漫画が世界で賞賛されているが、このことは日本が世界へ向けて、兵器などではなく、文化、平和を輸出しているということ。」と仰っていた。日本の言葉や文化を大切にする落語家の仁鶴さんならではの意見だと思う。1つのニュースに対して、このような我々の発想にない意見を聞くことができることは、非常に貴重なことだと感じた。(リスナーから寄せられたハガキなどとともに名曲を振り返る)「仁鶴、心の旅・歌の旅」のコーナーでは、今回のテーマである“梅”についての様々な文学的な話題が紹介されており、非常に楽しく、もっと聴きたくなるくらいだった。そこに使用されている楽曲もテーマに沿った選曲がなされており、歌詞の意味をじっくりと考えながら聴くことができた。このように、使用する楽曲に関係する話題や解説を事前に入れることは、リスナーを引きつける効果的な手法のひとつだと感じた。
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| 委 員 |
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笑福亭仁鶴さんの独特な言い回し、話しぶりに聞き入ってしまった。しかし、しばらく聴いていると、記憶の中に残っている以前の仁鶴さんの話し方とは少し異なった感覚を持った。昔聴いていた仁鶴さんのはりと抑揚のある話し方とは異なり、モノトーン的な話し方が、今までの長い歴史を背負ってきた仁鶴さんの一面を表現しているように感じた。この点については、トークテーマによってはコメントについてあまり感情的な面が表面に出てこなくなっており、淡々とした話し方がむしろネガティブに聞こえて残念だった。昔のはりのある抑揚のはっきりとした声をもう一度聴いてみたいという望みもある。アシスタントの内海裕子さんの声はやすらぎを感じさせるとともに、プロの声を感じさせる。二人の掛け合いで時間のたつのも忘れてしまった。時間の経過を早く感じさせられたもうひとつの理由として、楽曲の「選曲」があると思う。番組内で使用されている楽曲は、中高年層をターゲットとした番組としてはそれなりに多くの聴取者の心を掴んでいると思う。番組全体の構成も、「産経抄」の解説や「今週のトピックス」など、話題も最近のものが多く、音楽など興味を引くものが多かった。
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| 委 員 |
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「桂枝雀」以前、上方落語界の爆発的人気者といえば笑福亭仁鶴さんだった。その人気は“落語”の枠だけにとどまらず、テレビ、ラジオ、歌の世界までも席巻していた。「笑福亭仁鶴丸」と名乗っていた時代のひと山を越して、落ち着いた時の落語は正統派に変わっていた。番組タイトルこそ「大仁鶴」とたいそうに付いているが、その“遊び”がむしろ古稀を迎えた今の彼には仁鶴丸より違和感がないほど、年齢に適したものだと思う。金曜日の19時からの1時間(※2007年4月からは毎週土曜日15時からの1時間に放送時間を変更した)、ゆったりと流れる時間のなかで聴くにはテンポも内容も大人向きでとても聴きやすかった。アシスタントの内海裕子さんの受け答えの“間”も喋り慣れたベテランのそれを感じさせるし、仁鶴さんの話にはキャリアと年齢からくる説得力があり安心して聴くことができた。 (笑福亭仁鶴さんの半生を振り返ってもらう)「笑福亭大仁鶴への道」のコーナーも氏の通ってきた“道”を知るものとして大変興味深いものだった。懐かしい大阪弁とともに所々に出てくるエピソードなども決して押し付けがましくなく、聴いていて新しい発見のある番組だ。「仁鶴、心の旅・歌の旅」のコーナーを含めた選曲も結構で、アンチエイジングな大人向きの番組に仕上がっており、とても好感が持てる。
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| 委 員 |
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昔の仁鶴さんはやんちゃでオーラがあるという印象が強かったが、中年以降はぐっと地味になった、というより、番組を聴いていて今の落ち着いた物腰が仁鶴さん本来の姿のように思えた。どちらかというと、“調整型”で“常識派”という印象を持った。自然体なので素直に聞けるが、いまひとつインパクトに欠けていたようにも思う。
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| 委 員 |
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番組全体の“テンション”も仁鶴さんの年齢と相応の丁度良い感じで、昔の仁鶴さんを知っているものとしては時の経過を感じさせられ、しみじみとした。ただ、所々に言葉の間違い、話の展開に乱暴なところもあるので、気をつけた方がよい。
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| 社 側 |
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貴重なご意見ありがとうございました。
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