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[第492回 大阪放送番組審議会議事録]


1.開催日時   平成18年11月20日(月)午後2時00分〜午後3時00分

2.開催場所   クラブ関西

3.委員の出欠

  委員の総数  9名
 
  出席委員数  8名
 
  出席委員の氏名  井上 宏  井上チイ子
 尾埜善司  成瀬國晴
 たつみ都志 徳永正明
 岡田邦夫(書 面 参 加)
 岡本直之(書 面 参 加)
 
  欠席委員の氏名  河内厚郎
 
  放送事業者側
  出席者の氏名
佐藤賢三 銭谷権治
三谷良二 藤野浩史
兼田健一郎
 

4.議     題

 1)番組審議「帝国キネマ〜幻になった東洋のハリウッド」
   (平成18年度日本民間放送連盟賞 近畿地区審査 教養番組部門 最優秀賞受賞作品)

 2) その他

5.議事の概要

 議題1)について

 「帝国キネマ〜幻になった東洋のハリウッド」について企画意図と内容を説明し、その後聴取いただいて審議に入った。

6.審 議 内 容
 
社  側  
日本で最初に映画興行が行われた場所は大阪だった。その後も、大阪は映画創世期に大きな役割を果たし、映画と深く関わってきた。中でも、大正から昭和初期に掛けて大阪にはたくさんの映画製作会社があり、その規模から「東洋のハリウッド」と呼ばれる巨大な撮影所も存在した時期もあった。その撮影所が、帝国キネマ長瀬撮影所だった。
そこでは多くの作品が作られるも、原因不明の火災で焼失。その存在は幻となってしまった。今、大阪は映画の街という印象はほとんどない。しかし、一時とはいえ、大阪が映画製作の拠点になっていた時期があった。現在ではあまり知られていないこれらの事実を、もう一度きっちりと伝えたいという思いで番組を制作した。
また、大阪を舞台にした映画は600本以上もあり、大阪の映画には独特の魅力がある。代表的な作品を紹介しながら、とかくステレオタイプで見られがちな大阪の映画の真の魅力とは何かというテーマについても探った。そして最後には、今後大阪が再び映画製作の拠点となる可能性についての考察を加えた。

委  員 映画といえば京都の太秦撮影所がすぐに思い浮かぶが、それより以前大正から昭和初期に掛けて大阪に東洋一という規模の撮影所があったことを初めて知り驚かされた。全国に先駆けて大阪の先達が色んなチャレンジをしていたことを頼もしく感じた。大阪が再び映画製作の拠点となる可能性を、大阪経済と文化の活性化に向けた推進力と捉える視点には納得できる。大阪の将来を考えるとき、これからの大阪だけではなく過去の大阪を再発見すること、つまり歴史に学ぶことの有用性を感じさせられるとともに、純粋に大阪を再発見できた喜びもあり大阪人としては元気の出る番組に仕上がっている。
 
委  員 映画をラジオで“聴く”という稀な経験になった。この番組のナレーション部分を務めていた原田年晴アナウンサーの語り口がとても柔らかで聴き取りやすく、安心して聴くことができた。「長瀬(東大阪市)」という土地がかつて映画製作の拠点だったということを今回初めて知った。普段「長瀬」を訪れることは多いが、そのイメージが全く無かっただけに新鮮な驚きだった。
 
委  員 大阪が再び映画製作の拠点となる可能性についても言及されていたが、そのためには(かつての大阪の街がそうであったように)大阪自身が映画のロケーション、製作現場として相応しい街に再び生まれ変わらなければならない。東京と比較したときに、概して大阪は生活文化としての映画の位置づけが悪い。宣伝予算的には潤沢ではないが優れた映画は何本もある。大阪ではそのような映画の公開はごく僅かに限られている。映画との向き合い方、生活の中での位置付け、根本から変わる必要がある。
 
委  員 登場する土地や人物の多くに自分自身偶然に何かしらの関わりを持っていることもある。個人的にはこの番組で扱われている題材から、もっと話の展開を広げられる余地があると感じた。なぜ撮影所の場所が「長瀬」でなくてはならなかったのか、それを着想としてさらに遡れば江戸時代の「大和川」の治水から、東大阪が産業の街となった背景にまで辿り着く。番組では「映画」と「大阪」を結びつけることを強く意識したのであろうが、このように「映画」を媒介として大阪の街及び産業形成の「歴史」を掘り下げていくという別の選択肢もある。今後の番組作りの参考として欲しい。
 
委  員 最初から最後まで興味深く聴くことができた。要因として、番組のキーマンとも言える関西大学非常勤講師 武部好伸氏の存在が大きい。話の内容はもちろん、言葉の選び方や語り口まで秀逸で、番組としての仕上がりの良さに大きく寄与している。
 
委  員 古い日本映画といえば「京都」を連想する人は多いと思う。しかし、その実、大阪こそがかつて映画の街であったという事実は番組を企画制作する上で格好の題材であり、リスナーにとっても興味深いテーマだ。現存する資料が限られている中、「帝国キネマ」の設立者をはじめ要所で“鍵”となる人物への取材を挟み、丁寧に番組を仕上げている点は高く評価できる。しかし同時に、ラジオという映像のない媒体で映画という「映像」作品の変遷や関連エピソードを伝えるのは非常に難しい作業だということを改めて感じさせられた番組でもあった。全体を通じて原田年晴アナウンサーのナレーションとインタビューが交互に続いていく内容で、構成がやや単調である感は否めなかった。この番組を通じて“映画ファン”にも「懐かしい」という印象を持ってもらうためには、当時の映画出演者の縁者にもっと多く出演してもらい、エピソードを紹介してもらっても良かったのはないだろうか。番組の結論である「大阪はロケ地として適しているので、大阪は再び映画の街になる可能性がある」ことの根拠として「大阪の人々は人情的で撮影にも協力的である」ことが挙げられていたが、説得力を出すためには、実際に撮影に協力した大阪の人々のインタビューを番組の真ん中に配するのではなく、番組後半部にまとめた方がよりスムーズに結論まで繋がっていたのではないだろうか。
 
社  側 貴重なご意見ありがとうございました。
 

7.審議会の答申又は改善意見に対してとった措置および年月日

 な し

8.審議会の答申又は意見の概要を公表した場合におけるその公表内容・方法及び
  年月日

「番組審議会だより」 (第492回大阪放送番組審議会議事録の要約)
「もっと知りたい!OBC」内で放送
放送日 平成18年 月 日(月)午後8時09分〜午後8時15分

「番組審議会だより」 (第492回大阪放送番組審議会議事録)
ラジオ大阪ホームページ(http://www.obc1314.co.jp)に掲載

9.番組審議会の議事録の原本は事務局立ち会いのもと閲覧に応じる。

10.その他の参考事項

 な  し

                                          以    上