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[第491回  大阪放送番組審議会議事録]


1.開催日時   平成18年10月13日(金)午後3時00分〜午後4時00分

2.開催場所   クラブ関西

3.委員の出欠

  委員の総数  9名
 
  出席委員数  8名
 
  出席委員の氏名  井上 宏  井上チイ子
 尾埜善司  成瀬國晴
 岡本直之  徳永正明
 岡田邦夫(書 面 参 加)
 たつみ都志(書 面 参 加)
 
  欠席委員の氏名  河内厚郎
 
  放送事業者側
  出席者の氏名
佐藤賢三 銭谷権治
三谷良二 兼田健一郎
和 田 麻 実 子
 

4.議     題

 1)「ラジオ大阪10月番組改編について」

 2)番組審議「一席おつきあいを〜29歳、女流浪曲師への挑戦〜」

 3) その他

5.議事の概要

 議題1)について

 10月番組改編について編成担当より説明を行い、その後、委員の方々からご意見・ご感想をいただいた。

 議題2)について

 平成18年度日本民間放送連盟賞出品作品「一席おつきあいを〜29歳、女流浪曲師への挑戦〜」について企画意図と内容を説明し、その後聴取いただいて審議に入った。

6.審 議 内 容
 
社  側  
20歳代で浪曲師として生きるひとりの女性への興味が番組づくりのきっかけだった。近年、“浪曲”は数ある演芸のなかでもめっきりとその存在感が薄れている。中高年の方にはまだ馴染みがあるかもしれないが、その後の世代となると、言葉は知っていても具体的なことは知らないという人が大半だ。浪曲界にとって、この現状は浪曲文化の維持発展、後世への継承という意味でも危機的な状況だ。番組づくりにあたっては、浪曲を知っている人にも知らない人にも、「浪曲って改めて聞いてみるとオモシロイ!」「これは浪曲の存在を忘れてしまってはもったいないぞ!」という感覚が伝わるよう意識した。20歳代の女流浪曲師、菊池まどか。彼女の浪曲への想いは、時代の変遷とともに忘れられつつある“浪花節”をもう一度呼び戻してくれる可能性を予感させる。熱い想いを持って突き進む、不純物ゼロの女流浪曲師・菊地まどか。この番組は、浪曲界の直面する苦しい現実を肌で感じながらも、前向きに浪花節と向き合う彼女の等身大の記録である。

委  員 講談や落語など、昔は広く人々に楽しまれていた伝統芸能が、近年時代の変遷と共にその存在感が薄くなってきている。浪曲も例外ではない。まだ若い制作者が、“浪曲”というテーマを選んだ目線の付けどころに驚かされた。その後の掘り下げ方も良い。浪曲界に新しく芽生えた菊池まどかという“将来性”を通じて、ラジオ大阪の次代を担う新しい可能性にも気付かされた番組だった。
 
委  員 骨太でしっかりとした非常に良い番組だ。(菊池まどかという)地に足の着いた人間に対して、地に足の着いた人間が、地に足の着いた取材及び構成をしている。取材対象と制作者が同年代の女性だからこそ、脚色のない本音の言葉を引き出す取材が出来た部分も大きいと思う。
 
委  員 良質な番組だ。決して時代的に人気があるとも言えず、生活の安定が保障されている訳でもない“浪曲師”という生業を若くして志した「菊池まどか」の人物像が番組に上手く落とし込まれている。彼女の浪曲師としての可能性、閉塞気味の浪曲界に新しい風を吹き込ませ得るであろうしっかりとした目的意識とバイタリティを併せ持った人物であるということが存分に伝わってきた。
 
委  員 番組制作に当たってのそもそものきっかけを教えて欲しい。
 
社  側  
当番組の制作者であるラジオ大阪アナウンサー和田麻実子と、今回取材対象として取り上げた菊池まどかさんとは、以前に1ヶ月間程度番組を共演していたことがある。その経緯を通じて“浪曲”に興味を深めていった時に、ラジオ大阪としての日本民間放送連盟賞出品の話が持ち上がり、出品作品のひとつとして和田は当番組の制作に着手した。

委  員 番組を通じて菊池まどかさんの純粋さと直向さが強く伝わってくる。ただ、浪曲に馴染みを持たない人に向けた、浪曲を聴く際のポイントや浪曲の歴史などの導入部分がない。この点が補完されていれば、浪曲に対する基礎知識の有無に関係なくよりバランスの良い作品に仕上がっていたと思うと惜しい。
 
委  員 番組を聴いて、幼少期以来これまで持っていた(陰気で古臭いものといった)浪曲に対する認識を改めさせられた。番組を通して、聴く者のイメージを補完する場面毎の視覚的な言及が丁寧に盛り込まれている点も評価できる。ただ、この番組は本人へのインタビューを中心に番組を構成したということだが、良くも悪くも菊池まどかさんのワンマンショーになっている。菊池まどかさんは話し手としても優れたものを持っており、インタビュアーがいなくてもひとつの番組として成立しそうな印象を受ける。インタビュー内容について言うと、番組中で質問内容の重複があったこと、もっと深く掘り下げられる場面でも追求が甘いことなど幾つかの気になる点があった。
 
委  員 今回のような番組——次々と新しいものが古いものに取って代わる時代のなか、次代への存続が危ぶまれる分野を支えんと奮闘する若者の物語を、もっと聴きたい。これからに展開に期待をしている。
 
委  員 番組中に菊池まどかさんの路上ライブの風景が収録されていたが、それを実際に観た観客の感想を挿入した方が良かった。
 
社  側 実際にはもっと多くの観客から話を聞いたのだが、制作者から見てその内容が適切ではないと判断したため、熟慮の末に割愛した。
 
委  員 「今時の若い者」がこれからの時代を築いていくのだろうと感じさせられる番組だった。浪曲を時に「ひとりミュージカル」と表現し未知の生活に飛び込んでいく菊池まどかさんのフロンティア精神を強く感じると共に、長い伝統を持つ芸を古いままに受け取り、自分のものにし、新しい時代にあったものに変えていく力が良く伝わってきた。芸の世界に引き込まれたような感覚を抱かせる番組だが、インタビュアーの質問は時として現実の世界に引き戻してしまうようでもあり、もう少し工夫があって良かった。
 
委  員 個人の紹介番組ということでは分かり易く、菊池まどかの魅力が良く伝わってきた。彼女が選んだ、OLから、決して世間的な人気があるとも生活の安定が保障されているとも言えない“浪曲師”への転身というサプライズな話題性も狙い通り良く言及されている。ただし、幾つか気になる部分もあった。まず、「浪曲」そのものを認知させるという観点では、番組構成に若干の不備がある。浪曲に馴染みの無い人々のために、浪曲の定義説明や歴史的紹介を盛り込んでも良かったのではないか。これまで過去に一世を風靡した浪曲師の一節を聴かせることも手だったように思う。あと、番組を聴いて「浪曲」、「浪曲師・菊池まどか」に興味を持った人のためのフォロー——どこに足を運べば浪曲が聴けるのか、菊池まどかの浪曲が聴けるのかが分からなかった。さらに、伝統芸を後世に遺したいという熱意は良く伝わってきたのだが、具体的にどういう形で認知させ、どうやって遺していくのか具体的な展望が絞りきれていない。このような課題を今後の番組制作に繋げていって欲しい。
 
社  側 貴重なご意見ありがとうございました。
 

7.審議会の答申又は改善意見に対してとった措置および年月日

 な し

8.審議会の答申又は意見の概要を公表した場合におけるその公表内容・方法及び
  年月日

「番組審議会だより」 (第491回大阪放送番組審議会議事録の要約)
「もっと知りたい!OBC」内で放送
放送日 平成18年11月10日(月)午後8時09分〜午後8時15分

「番組審議会だより」 (第491回大阪放送番組審議会議事録)
ラジオ大阪ホームページ(http://www.obc1314.co.jp)に掲載

9.番組審議会の議事録の原本は事務局立ち会いのもと閲覧に応じる。

10.その他の参考事項

 な  し

                                          以    上