| 社側 |
ラジオ大阪・ラジオ関西・和歌山放送の3局は、普段はそれぞれ独自の編成で放送を続けている。しかし、これらの局は、大阪湾に近いという地理的な事情で、大震災や大津波が発生したとき、放送局やアンテナが大きな被害を受け、放送が出来なくなる事態が予想される。その場合、無事だった放送局が、被災した局の記者やアナウンサーをいち早く受け入れ、被災地へ代替の緊急放送を行うという相互援助協定を結んでいる。この番組では、その趣旨を広く知らせるためと、いざというときのシミュレーションを兼ねた3局合同の共同生放送を行ったものである。関西地方に大きな被害をもたらした阪神・淡路大震災から11年目を迎え、これから30年の間に、非常に高い確率で発生するとされる「南海地震」「東南海地震」への防災対策がいま、緊急の課題となっている。こうした地震が起きたとき、防災・減災そして復旧への重要な役割を果たすのが、その中心となる施設“みなと”だ。“みなと”は、地震災害時には、防波堤として津波からまちを守ったり、救急手段や救援物資の海上輸送ルートとして地域の防災体制のサポートをしたり、また“みなと”の施設が震災からの復旧活動に大きな役割を果たすなど、防災活動の拠点となる。近畿地方には、神戸ポートタワーのある神戸港、姫路港、大阪港、堺泉北港、それなど多くの“みなと”がある。そこで、この番組では、近い将来必ず発生するとされる「南海地震」「東南海地震」に対して、神戸・大阪・和歌山をつなぐ大阪湾と、それぞれの“みなと”がどういう役割を果たすのかということや点などを紹介した。また国土交通省の協力のもと、“みなと”の最新の防災情報や普段なかなか知ることの出来ない、港を守る作業船の役割などの情報を伝えた。さらに、防災ジャーナリストを迎え、わたしたちが日々の暮らしの中で、地震災害にどう備えたらよいかという具体的なアドバイスを盛り込んで放送した。 |
| 委員 |
聴き取り易い番組だった。“防災”をキーワードに、大阪湾岸ベイエリアをひとつの運命共同体に見立てた構成は、大いに意義がある。 |
| 委員 |
“防災”の概論が丁寧に解説されており分かり易い番組だった。今後はもっと突っ込んだ問題を取り上げていって欲しい。その際には、是非“具体的な体験”を“具体的に活かす”ことを実践して欲しい。ここでいう“具体的な体験”というのは、報道機関であるラジオ局自身としての体験である。ラジオ局として経験した震災の貴重な記録を、ドキュメントとして再現することが大切だと思う。 |
| 委員 |
実際に被災した自分の経験から言うと、緊急時に最も重要となるのはライフライン——「水」「ガス」「電力」の確保の問題だ。この問題については、もっと深く掘り下げても良かったのではないかと思う。 |
| 委員 |
欠かすことのできない防災グッズとして“携帯電話”が取り上げられていた。しかし、通話回線の混雑により電話が繋がらない状況も予想され、いざ非常時になったとき携帯電話が一体どこまで機能するのか。各通信会社が講じている非常時への対策等があれば、情報としてもっと詳しく知りたかった。 |
| 委員 |
防災協定を締結しているラジオ大阪、ラジオ関西、和歌山放送という湾岸ネット3局は、それぞれの局が同一の湾岸に位置し、その立地上非常に似通っている。3局のうちいずれかの局が放送不可能になった場合を想定した協定であることは承知しているが、立地特性が似通っている以上、主に津波によって3局とも被災する可能性はないだろうか。この点が気になった。 |
| 委員 |
阪神淡路大震災から十余年、我われのライフスタイルの中に急速に浸透したインターネットと災害情報に関する話題も聞きたかった。 |
| 委員 |
災害時の被災者は、まず自分の生活している地域の情報を知りたいはず。そこには必ず市役所など地域の行政が絡んでくる。震災から十余年を経て、地域行政は阪神淡路大震災から何を教訓とし、また将来起こりうる災害に対してどんな準備をしているのか。マクロの防災対策も当然重要だが、自分の暮らしている地域での、もっとミクロな地域行政単位での防災対策についても取り上げて欲しかった。 |
| 委員 |
我々の生活に甚大な被害をもたらした阪神淡路大震災の記憶も、10年以上経過して次第に希薄になっていきつつある。今回の番組のような機会を設け、改めて注意を喚起することは極めて意義の大きいことだと思う。これからも継続して取り組んで欲しい番組だ。ただ、番組の中に「住民の視点」が欠落しているのが気になった。防災を考える際、災害が起こったときにどうするかという議論は勿論必要なのだが、これからはむしろ災害の起こる前に、いかに被害を減少させ、被害を最小限に留めるかということが重要になってくる。そのために行政がどういった取り組みをし、行政の取り組みに対して地域の住民はどう関わっていっているのか。この「住民の視点」を番組に盛り込めば、より良い番組になっていたのではないか。 |
| 委員 |
3局合同の番組ということで、逆に作りが雑になっているのではないだろうか。番組を聴いていても出演者の言葉がイメージとして伝わりにくい部分がいくつかあった。放送を聴いている一般のリスナーは我々が思う以上に単純な疑問を抱くものだ。内容が内容だけに、番組の中での説明やコメントについてもっと丁寧なフォローが欲しい。 |
| 委員 |
行政関係者や大学の教授など専門家の話が多く、実際に震災を経験した人の意見が盛り込まれていないのが気になった。あと、1時間番組としてじっくりと防災を取り上げるのも良いが、難しい話を長時間聴いていると疲れてしまう人もいるのではないか。例えば、朝から晩まで1時間毎に数分の防災コーナーを設けて放送してみても良いのではないだろうか。 |
| 委員 |
「ラジオ」「携帯電話」「ペットボトル」という災害時の必携品についてのアドバイスは重要だったと思う。ただ、番組全体としてみると、行政の取り組みに関する紹介はもう少し時間を短くし、逆に災害時の現場で必要な知識や行動についてもっと時間を割いたほうがリスナーにとって良かったのではないだろうか。また、専門家の話が早口であるうえに難解な言葉が多く、理解しづらかった。 |
| 委員 |
例え未曾有の大災害が起こった後でも、時間の流れは良くも悪くも我われの中の緊張感を消失させてしまう。それでもいざという緊急時に迅速な対応をとるためには、定期的に災害についての情報を得ることが大切だ。その意味で、今回の番組は人々の危機管理意識を高めること、普段からラジオを聴く習慣が災害時に自分たちの生命を守る重要な術であることを示すのに成功していると思う。災害時においてラジオの果たすべき役割は大きい。3局防災協定については更にその機能を充実させて欲しいと望むとともに、人々に的確な情報を提供するため欠かせないものとして、高く評価したい。 |
| 社側 |
貴重なご意見ありがとうございました。 |