| 社 側 |
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本日審議いただく「よみがえれ!オダサク猿飛佐助」は、5月24日に放送された開局
45周年記念の特別番組である。今年は、大阪が生み、大阪を愛した作家、織田作之助
の生誕90周年にあたる。また、昨秋、今春にはオダサクの作品「夫婦善哉」ゆかりの法
善寺横丁が火災に逢った。こうしたなか、織田作之助がラジオドラマのシナリオを書き、そ
の題材が猿飛佐助であったという事実を知った。戦時中の作品であり、録音テープも無く、
台本も散逸していて見つかっていない。この作品をいつかラジオドラマとして復活させて
みたいという思いと、オダサクのイメージとラジオドラマ猿飛佐助が結びつかなかったこ
ともあり、オダサクの創作の原点を探り、オダサクを通じて大阪を見つめ直し、元気をな
くしている大阪の復興につながればという思いで制作した。
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委 員
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私たちの年代にとっては懐かしさを感じる内容であり、私個人としても意義がある作品
だった。物語と同じ舞台で育ったこともあり共感を持って聴くことができた。猿飛佐助の
世界を描いた番組でありながら、法善寺横丁などの大阪文化を考える作品としてもまと
まっている番組だ。若い人や大阪以外の人がどのように感じるのかはわからないが、
その文化、芸術、文学を掘り下げていく作品として秀逸だった。
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委 員
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オダサク作品が登場する部分はなんともいえず懐かしかった。ただ、全体的に見てオダ
サクのイメージはあまりわかなかった。番組全体に大阪弁が出てこないのが残念だった。
苦心してまとめているところは感心するが、作品を朗読するなどして「オダサクの世界」
の紹介をもっとしてほしかった。しかし、オダサクをこういう形で取りあげたことは評価
できるし、感動した。
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| 委 員 |
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45分間真剣にラジオを聴くという聴き方は少ないと思うが、この番組は、落ち着いて聴く
とラジオも良いものだと再認識させる番組であった。放送時間が土曜日の夕方と言うこと
もあり、時間的にも落ち着いて聴くことができる時間だったのではないか。
スマートで大阪的な番組だったと思う。オダサクについてはそれほど知識はなかったが、
この番組で新しい知識を学べ、知ることが出来た。旧大阪中心地のはんなりとした言葉、
表現が再現されていて、素直におもしろかった。
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| 委 員 |
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全体的には興味深い内容で、勉強になった。特に、「三郷大坂」と「その近郊」との拮抗
関係の中での対立と交流という図式の中にオダサク文学を位置付けている視点は、
大阪文化の土壌を単純化することなく、重層的にとらえている点で興味深く聴くことが
できた。
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委 員
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織田作之助の生い立ちや人柄について、アナウンサーが単に読み上げるのではなく、
文学仲間などの証言でたどっており、オダサクの人柄を自然に思い浮かぶことが出来
た。同時に、彼が活躍していた頃の大阪の情景についても多く語られており、大阪人に
とっては、ノスタルジックな気分にさせられる番組に仕上がっていたと思う。
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| 委 員 |
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番組の中で「つうろ」といっていたのは「ろじ」と読むべきだし、「焼け野原」と言っていた
のは「焼け跡」と表現するべきではないかと思う。
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| 委 員 |
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「marginalな世界」という表現が、番組自体にもふさわしいものではなかったと思う。
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| 社 側 |
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井村さんは、「marginal」という言葉を、吸収されたという意味で使っている。三郷大坂が
土台となり、そこに吸収されたという意味で使っている。
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| 委 員 |
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「establish」や「marginal」は、英語ではなくきちんとした日本語で表現するほうがよかった。
横文字で表現すると本来の意味とは異なった意味に理解される恐れがあるし、階級的な
ものがない大阪では「establish」という言葉はあてはまらないのではないか。
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| 委 員 |
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谷崎潤一郎の船場に対する想い、権威に対する想い、大阪の人間のプライド、「あほ」に
なるという表現。これらは、卑屈さでもなんでもなくあえてそのように表現し、このような言
い方がコミュニケーションとして成り立つ世界だと思う。このあたりをもう少し取りあげても
おもしろかったと思う。
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| 委 員 |
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大阪の学校で、オダサクの作品をもっと取りあげていくべきだと思う。がさつな大阪弁ば
かりでなく、はんなりとした大阪弁を広めることも必要だと思う。
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| 委 員 |
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このような番組がラジオ大阪で制作されたのは意義のあることだ。大阪が生んだ作家を
とりあげることが、法善寺の火災がなくとも、大阪や、大阪人の心を再発見できる機会に
なると思う。大阪弁が少なかった点は残念だが、大阪をとりあげるという姿勢が良かった。
大阪の人間性を掘り起こし、現代に蘇らせることで、大阪で生きることの誇り、元気の源
が得られるのではないかと思う。今後もこのような番組を期待したい。
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| 社 側 |
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本日は貴重な御意見ありがとうございました。
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